小児はり

小児の治療風景です。
「小児はり」は刺す鍼ではなく軽くさすったり、そっと接触し気を流す手技で行います。
からだに不調があると、気の流れも乱れるのは大人と同じです。

 

その不調を整えるのが小児のはりです。最近の子供は、ストレスが強く、頭の疲れていることが多いので、頭の疲れをとり、気のバランスを整える事が必要です。

十数年前、私の所属していた気功体操協会の中国研修で病院見学をした時
小児科に小児推拿(小児の按摩)で治療している場面や内科で気功治療をしているところを見学しました。
日本の病院では考えられない事でしたので、カルチャーショックを受けたものでした。
同時に、小児期、身体が弱く病院での注射がとても怖かった私にとって
小児推拿は子供に対してとても安心で優しい療法だと感心しました。
免疫力を鍛えるべき幼小児期に、抗生剤やその他の薬で対応する現代医療の一角に
是非とも小児推拿や小児ばりの手技を加えてほしいと強く思ったものです。
皮膚にごく軽い刺激を与える小児はり(はりとは言っても刺すはりではありません)の手技は、
臨床上の体験から気の感覚がとても大事と私は思っています。
小児であれ大人であれ、気を整える事が治療の中心であることに変わりがありません。
小児の場合、病の軽重で全体的に気の流れが整いづらい子や、左右どちらかの手や足の流れが悪い子などさまざまです。
風邪などの場合は当然ながら身柱付近に強い冷えがある事もありますし、お腹が冷えている場合もあります。
症状のひどい場合、温熱刺激を加える事もありますが、
手で根気よく冷えている場所の気の活性を促すことで案外改善して行くものです。